吉川松伏医師会
会長 平 井 真 実
これまで裁判や公正取引など、吉川市と松伏町の地域の皆様には、たいへん御心配、御迷惑をお掛けしましたことを深謝いたしますとともに、日頃の御支援、ご指導に対し篤く御礼申し上げます。平成27年6月、最高裁より元当医師会会員2名(大久保典義氏ならびに石井一嘉氏)の会員除名を正当とした地裁・高裁の判断を維持する「上告棄却、上告受理申立不受理」との決定がくだされ、当医師会の正当性が確定しましたことを御報告させていただきます。
事の発端は大久保氏が総会に於いて、当医師会に在籍していながら突然第2医師会立ち上げの表明をしたことに始まります。理事会は直ちに本件を単独議題とする臨時総会を開催し、大久保氏の唱える第2医師会たる「吉川市医師会設立」の不許可を90%以上の賛成で可決いたしました。
しかし、それにもかかわらず約1ヶ月後、大久保氏と石井氏は「一般法人吉川市医師会」を設立、登記をいたしました。(定款文面は吉川松伏医師会の内容とほぼ同様)
直ちに裁定委員会を開いた結果、「総会決議不履行により、除名相当」と裁定されました。そのことを議案とする臨時総会開催について会員に通知したところ、大久保氏は「裁定委員会において充分な聞き取りがされず、反論の機会を与えられなかった」ため裁定は無効と地裁に地位保全の仮処分申請を行ないました。しかし地裁は手続きにおいて不備はなしとし却下という結果でした。
この地裁の判断を受けて開催された臨時総会に於いて、第2医師会設立を取り下げていただければ除名は取り下げる旨伝えましたが聞く耳を持たず、結果裁定委員会の決定を90%の会員の賛成の下、除名処分となりました。
その後、両氏の提出する仮処分・即時抗告等複数の訴訟は上述のとおり裁判所によってことごとく退けられてきました。
地裁で除名の正当性を審理する「地位確認訴訟」の最中、和解を勧められ理事会にて和解を模索しておりましたが、告発による突然の公取事件が勃発し、当理事会は和解案を拒否いたしました。また、その後、両氏の要望にて、埼玉県医師会にて裁定委員会が開催され、県医師会においても出席委員の3分の2以上の多数により除名相当の決定がなされました。
また、大久保氏は自院のホームページや当時、吉川市長選に立候補していた中原氏の選挙用リーフレットなどで、あたかも自院でおこなっているインフルエンザワクチンの価格を下げたために医師会を除名されたととれる内容の喧伝をおこない、それを信じたマスコミによって事実と違った報道がなされました。このことは、当医師会および会員に対する著しい名誉毀損といえるでしょう。
今後歩み寄りがあるとすれば、先ず両氏とりわけ大久保氏がご自身の行為を十分に反省され、これまでの過ちを市民に公表謝罪し、我々医師会員の合意を得るべく真摯にその誠意を示す事かと思われます。
以上、ご報告と共に経緯を述べましたが、今後とも、当医師会に対しまして、皆様のご指導、ご鞭撻よろしくお願いいたしますとともに、吉川市と松伏町の地域の皆様に、よりよい医療・保健・福祉に貢献できるよう努めて参ります。